国連広報センター ブログ

国連のさまざまな活動を紹介します。 

ジェンダーと気候変動 南スーダン共和国から

水や薪を求めて、南スーダンの女性たちは遠方まで歩かざるを得ない©UNMISS Patrick Orchard 気候変動の深刻化は、気候災害の大幅な増加や多くの国内避難につながっています。さらには安全保障に大きな影響を与え、国連安全保障理事会で気候変動が安全保障の…

誰が何のために発信しているの? 子どもたちと考える災害時の情報

戸田市立美女木小学校5年生に向けたデジタル・シティズンシップの授業の1コマ(C) UNIC Tokyo 「デジタル・シティズンシップ」という言葉をご存知ですか?「デジタル技術の利用を通じて、社会に積極的に関与し、参加する能力」と欧州評議会が定義しているもの…

未曽有の「人類の危機」

2023年を振り返って、根本かおる国連広報センター所長の寄稿をお届けします。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 年の瀬を迎え2023年を振り返るとき、10月7日の世界を震撼させたイスラム組織ハマスなどによるイスラエルへのテロ奇襲…

リレーエッセイ「人権とわたし」(6)小保方智也さん:国連特別報告者(現代的形態の奴隷制担当)の活動から

今年は「世界人権宣言」が採択されてから75周年の節目です。国連創設の3年後に現代人権法の礎となる文書が生まれた背景には、第二次世界大戦中で特定の人種の迫害や大量虐殺などを許してしまった経験から、人権問題が国際社会全体にかかわる問題であり、人…

リレーエッセイ「人権とわたし」(5)前田直子さん:拷問禁止の歩みと直面する課題

今年は「世界人権宣言」が採択されてから75周年の節目です。国連創設の3年後に現代人権法の礎となる文書が生まれた背景には、第二次世界大戦中で特定の人種の迫害や大量虐殺などを許してしまった経験から、人権問題が国際社会全体にかかわる問題であり、人…

リレーエッセイ「人権とわたし」(4)石川准さん:障害者権利委員会委員としての4年を振り返って

今年は「世界人権宣言」が採択されてから75周年の節目です。国連創設の3年後に現代人権法の礎となる文書が生まれた背景には、第二次世界大戦中で特定の人種の迫害や大量虐殺などを許してしまった経験から、人権問題が国際社会全体にかかわる問題であり、人…

リレーエッセイ「人権とわたし」(3)寺谷広司さん:世界人権宣言採択75周年に寄せて――自由権規約委員会委員の立場から

今年は「世界人権宣言」が採択されてから75周年の節目です。国連創設の3年後に現代人権法の礎となる文書が生まれた背景には、第二次世界大戦中で特定の人種の迫害や大量虐殺などを許してしまった経験から、人権問題が国際社会全体にかかわる問題であり、…

リレーエッセイ「人権とわたし」(2)大谷美紀子さん:なぜ子どもの人権問題に取り組むのか

今年は「世界人権宣言」が採択されてから75周年の節目です。国連創設の3年後に現代人権法の礎となる文書が生まれた背景には、第二次世界大戦中で特定の人種の迫害や大量虐殺などを許してしまった経験から、人権問題が国際社会全体にかかわる問題であり、人…

リレーエッセイ「人権とわたし」(1)秋月弘子さん:幸運な国の不運な女性?

今年は「世界人権宣言」が採択されてから75周年の節目です。国連創設の3年後に現代人権法の礎となる文書が生まれた背景には、第二次世界大戦中で特定の人種の迫害や大量虐殺などを許してしまった経験から、人権問題が国際社会全体にかかわる問題であり、人…

スーダンからの退避

スーダンで活動中の筆者 【略歴】本多麻純(ほんだ・ますみ) 大学卒業後民間企業での勤務を経て国際協力を行うNGOに入職。東北やハイチの地震被災者支援、シリアやミャンマー、アフガニスタン、スーダンにおける地雷対策を含む人道支援に従事。休職中、2017…

グラフィックスで見る「気候変動」ファクト

猛暑厳しい夏だった2023年、世界各地で最高気温を記録、世界気象機関(WMO)によると、今年の6~8月は観測史上最も暑い3か月となりました。各地で山火事や豪雨などの異常気象が頻発し、これまでにない気候を実感した方が多いのではないでしょうか。 気候変動と…

国連総会ハイレベル・ウィーク報告記:SDGs後半戦 挽回に向けた決意

国連広報センター所長の根本かおるです。 国連総会ハイレベル・ウィークに合わせてニューヨークに出張してきました。今年は2030年までの持続可能な開発目標(SDGs)の実施期間のハーフタイム。SDGsのターゲットのうち順調に進捗しているものは15パーセントに…

日本から世界に伝えたいSDGs⑥【生まれる前から被爆者 家族それぞれの8月6日を胸に】

©UNIC Tokyo/Mariko Iino 【略歴】濱住治郎(はますみ・じろう) 広島県出身。母親が妊娠3カ月の時に被爆したことで、「胎内被爆者」として被爆者健康手帳を持つ。2003年に東京都稲城市原爆被爆者の会を結成し、2007年から体験を伝え始める。原爆胎内被爆者…

SDGs実施のハーフタイム:後半戦での反転攻勢を目指して

SDGsのこれからを決する国連総会ハイレベルウィークの開幕を前に、9月16日、ニューヨークの夜空がドローン・アートで彩られた。国連本部のXアカウントより 国連広報センター所長の根本かおるです。 今年は、持続可能な開発目標(SDGs)にとって、2016年から2…

平和のための連合:一丸となって平和維持を強化する

インドネシア・ジャカルタの国連広報センターによる、「三角パートナーシップ・プログラム(TPP)」の訓練についての記事を日本語でお送りします。TPPとは、平和維持活動(PKO) 要員派遣国、支援国、国連の三者が共同で取り組む国連のPKO能力構築事業のこと…

「地球沸騰化の時代」の気候アクション

執筆: 根本かおる国連広報センター所長 この夏は日射しが痛いほど強烈だ。高温と多湿で、命に危険なほどの暑さを体感している。「熱中症対策アラート」が頻繁に発令され、体調を崩さないためにめっきり外出が減ってしまった。習慣になっていた週末のジョギ…

「1.5℃の約束」キャンペーン2年目に掛ける思い キーワードは「野心」と「正義」

UN Photo/Mark Garten 「人類は薄氷の上を歩いている。しかもその氷は急速に溶けつつある」 「気候の時限爆弾が時を刻んでいる」 これは今年3月20日、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が第6次評価報告書の最終章にあたる統合報告書を発表した際に…

子どもたちの作った折り紙のハチドリ 国連水会議へ羽ばたく

@UN-WATER 日本や世界中の子どもたちが作った折り紙のハチドリの群れが、アメリカのニューヨークに向けて飛び立ちました。3月22日に始まる国連水会議に”出席”するためです。 古代ペルーの民話では、ハチドリが一滴ずつ水をくみ、山火事を消そうとします。他…

日本から世界に伝えたいSDGs⑤ 【私たちが何を選ぶかで社会は変わっていく 伝え続ける若き環境活動家】

茨城県笠間市稲田中学校での講演 ©UNIC Tokyo/Ichiro Mae 【略歴】露木しいな 2001年生まれ、神奈川県横浜市出身。高校3年間を「世界一エコな学校」と言われるインドネシアのGreen School Baliで学ぶ。2018年と2019年に国連気候変動枠組み条約締約国会議(CO…

SDGsを合言葉に、 さまざまな図書館が集まり、学び、交流しました (後編)

国連広報センターの千葉です。1月19日(木)にオンライン開催した図書館の研修について綴らせていただいています。前編では、国連広報センターからのブリーフィングと図書館の皆さんの活動報告の様子をお伝えしました。 SDGsを合言葉に、さまざまな図書館が…

SDGsを合言葉に、 さまざまな図書館が集まり、学び、交流しました (前編)

youtu.be みなさん、こんにちは。国連広報センターで、国連寄託図書館を担当している千葉です。現在、日本にある国連寄託図書館は全部で14館。この20年余り、この国連寄託図書館のネットワークを超えて、ゆるやかにつながる図書館の輪を広げてきましたが、そ…

日本から世界に伝えたいSDGs④ 【地熱の恵み ”再エネ”で立ち上がった福島の温泉町の物語】

土湯温泉と町の未来を拓いた地熱発電所 【団体概要】 株式会社元気アップつちゆ 福島県福島市にある土湯温泉の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故からの復興と振興を目指し、2012年に地元の団体が出資して設立したまちづくり会社。温泉を利用した地熱バ…

日本から世界に伝えたいSDGs ③ 【”普通”じゃないことは可能性 異彩作家が描くアートの輝き】

田崎飛鳥さんのフクロウのシリーズの作品 © UNIC Tokyo/Ichiro Mae 【団体概要】ヘラルボニー 福祉を起点に新たな文化を創り出す”福祉実験ユニット”。主に知的障害のある作家とアートライセンス契約を結び、彼らの作品を活かした商品や企画を大手企業や行政…

グローバル・コミュニケーション担当 国連事務次長が4年ぶりに訪日

地球規模の課題について日本の様々なアクターと活発な意見交換 激動の2022年も暮れようとしています。皆様は、どのように今年の締めくくりの時を過ごしていらっしゃいますでしょうか。 12月4日~8日、国連広報センターでは、ニューヨークから来日した、国連…

日本から世界に伝えたいSDGs ② 【“子どもの貧困”に向き合う お寺のおそなえで優しさの循環を】

© UNIC Tokyo/Ichiro Mae 【団体概要】おてらおやつクラブ 2014年に奈良県の安養寺の住職松島靖朗さんによって、お寺の「おそなえ」を仏様からの「おさがり」として困りごとを抱えるひとり親家庭に「おすそわけ」する活動がスタート。2018年グッドデザイン大…

気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)を振り返る – 真剣勝負の2週間

11月6日から2週間に渡ってエジプトのシャム・エル・シェイクで開かれた気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)に、国連広報センターの佐藤桃子広報官が国連グローバル・コミュニケーション局のサポートのために参加しました。世界から約3万5000人が集っ…

日本から世界に伝えたいSDGs ① 【海のごみをアートに変えて】

UNIC Tokyo/ Ichiro Mae いま、プラスチックごみが世界中で増え続けています。生産や処理で多くの二酸化炭素を排出する石油由来のプラスチック、世界ではその9割がリサイクルされておらず、毎年1300万トン以上のプラスチックがごみとして海に流れ込み、深刻…

新たな希望の連携 メディアをつくる側も選ぶ側も気候変動に責任を持つ

国連とメディアが連携して気候変動対策のアクションを呼びかけるキャンペーン「1.5℃の約束 - いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」が展開される中、Media is Hopeという市民グループから連携の動きが生まれています。気候変動問題の解決に向け、これ…

アートとテクノロジーを通して戦争体験者の想いから学ぶ、戦争を「自分ごと」として想像する大切さ

第二次世界大戦終結から77年の今を生きる私たちは、過去の「過ち」から、そして今、世界で起こっている出来事から何を学び、どう平和に貢献できるのか。9月26日の核兵器の全面的廃絶のための国際デーにあわせて、アートやテクノロジーを通した戦争体験者の「…

New Normalと国連常駐調整官システム ~TICAD8に向けて

8月27日―28日、日本、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行、アフリカ連合委員会(AUC)の共催のもと、チュニジアで第8回アフリカ開発会議(TICAD8)が開かれます。 そこで、TICAD8の開催を前に、2020年8月から2022年年8月までウガンダの国連常駐調整官事務…