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【G20大阪サミット】写真とTwitterで綴る国連事務総長の訪日

~より強力な気候変動への取り組みを国際社会に求める~

 

2019年6月27日から29日までの3日間、アントニオ・グテーレス国連事務総長G20大阪サミット出席のため、日本を訪問しました。

サミット開幕に先立って行われた記者会見に始まり、数々のセッションに出席しながら合間の時間を縫って各国首脳との会談に臨みました。

写真とSNSの投稿を交えながら、今回の訪日を振り返ります。

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伊丹空港に到着したアントニオ・グテーレス国連事務総長 ©G20

 

27日夕刻、アントニオ・グテーレス国連事務総長伊丹空港に到着しました。

G20に寄せ、気候問題に対する強いメッセージを発信しています。

(訳:G20サミット参加のため大阪にいます。世界中の人々が今すぐの気候アクションとインクルーシブな開発を求めています。グリーンエコノミーは数え切れない利益をもたらします。しかしそのためには急速な変化、意味ある変革、政治的意思が必要です) 

 

G20諸国首脳に宛てた国連事務総長書簡はこちらもご参照ください。

 

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サミット 1日目

28日午前、サミット開幕に先立ち、事務総長は会場内にて記者会見を行いました。 

記者会見で事務総長は、優先課題として気候変動に取り組むことの緊急性を明らかにしています。「ヨーロッパでの熱波、アフリカでの干ばつ、アフリカやカリブ海でも発生している暴風雨」と、より激しく、より頻繁な自然災害の「多発」によって「人道的影響の悪化」が見られている実態に言及しました。

そのうえで、9月に開催予定の国連気候行動サミットで各国のリーダーに対し、気候変動対策をさらに推し進める決意を固めるよう呼びかける、と述べました。

 

(訳:気候変動は、私たちが走るよりも速いスピードで差し迫っています。私たちはより緊迫し、かつ劇的になりつつある自然災害の増加を目の当たりにしています)

 

 

記者会見の後、日本が初めて議長国を務めるG20サミットが開幕。大阪国際見本市会場(インテックス大阪)にG20各国首脳を含む、37の国ならびに国際機関の代表が集まりました。

(後列右から5番目がグテーレス事務総長) 

 

  

デジタル経済に関わる特別イベント、グローバル経済のセッションに引き続き、AI等イノベーションを議題にしたセッションが開催されました。データ流通や電子取引きに関する国際的なルールづくりに向けて協議が進められました。

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©UN Photo/ Ichiro Mae

 

 

1日目の討議終了後には大阪城西の丸庭園内、大阪迎賓館にて文化行事・首脳夕食会が開催されました。文化行事はライトアップされた大阪城を望むステージで行われ、日本を代表する芸術家が狂言やピアノ演奏を披露しました。

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(右上)狂言師野村萬斎さん(左下)ピアニストの辻󠄀井伸行さん(右下)オペラ歌手の中丸三千繪さん ©G20

 

 

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サミット 2日目

参加国の全首脳が集まるセッションに先立ち、事務総長は中国国務委員兼外交部長とフランスの外相と共に気候変動に関する三者会談を行いました。

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©UNIC/ Takeshi Okano

会談の後の記者会見で3名は、パリ協定の全面的かつ効果的な履行を確保するため、気候変動に関する国際協力を強化するという強い決意を再確認しています。また、気候変動と生物多様性喪失の両方に取り組む緊急性を強調しました。

 

 

記者会見の模様はこちら(動画)もご覧ください。 

 

 

また会見に引き続き、女性のエンパワーメントに向けたサイドイベントが開催されました。国連からはプムズィレ・ムランボ=ヌクカ UN Women事務局長も加わりました。

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前列左から5番目が事務総長。左から1番目がヌクカUN Women事務局長。 ©G20 

 

 

その後のセッションでは、持続可能で包括的な世界を目指し、格差問題が議題に。また午後には、事務総長が本サミットを通じ強く言及してきた気候変動、環境およびエネルギーを議題にしたセッションも開催されました。

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各国の首脳と話す事務総長 ©UN Photo/ Ichiro Mae

 

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各国首脳・リーダーたちとの会談

セッションや会見に加え、グテーレス事務総長は安倍晋三総理大臣をはじめ、各国の首脳やリーダーたちと会談を行いました。

 

安倍晋三総理大臣との会談

議長国日本のリーダーシップを祝し、日本が気候変動、急速な技術変革、アフリカ開発など多くの課題についてグローバルな解決を促進していることに賛辞を送っています。特に気候変動に関しては、日本の継続的なリーダーシップの重要性を強調しました。

また、G20諸国首脳に対し、2050年までに事実上の温室効果ガス排出ゼロを達成するよう、あらためて訴えました。

 (訳:グテーレス事務総長は会談の中で、気候行動における日本のリーダーシップが引き続き必要であることを強調しました)

 

・ 中国 習近平国家主席との会談

事務総長は中国の習近平国家主席と気候行動とSDGsに関して話し合いました。

 

世界銀行デイビッド・マルパス総裁との会談

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©UN Photo/ Ichiro Mae

 

・英国 メイ首相との会談

2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを達成するという英国の発表を歓迎しました。

 

ベトナム グエン・スアン・フック首相

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©UN Photo/ Ichiro Mae

 

国際通貨基金IMFクリスティーヌ・ラガルド専務理事との会談

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©UN Photo/ Ichiro Mae

 

・エジプト シーシー大統領との会談

 

・ トルコ エルドゥアン大統領との会談

 

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事務総長の訪日を振り返って 

G20大阪サミットでは、米中の貿易摩擦などの経済諸問題に加え、環境問題や女性活躍、イノベーションも議題となり、各国間の協調に向けて安倍総理大臣より声明が発表されました。

国連の代表としてG20に参加した事務総長は、一貫して気候変動[別窓]に取り組むことの緊急性を強調しています。

世界が2050年までにカーボンニュートラルを達成せねばならない現状を述べたうえで、今後の課題に言及しました。9月に開催予定の国連気候行動サミット[別窓]では、「炭素に価格を付け、化石燃料に対する補助金を廃止し、石炭火力発電所の建設を加速できるという考えを受け入れないこと」など、いずれも「地球を救うために絶対的に不可欠」な行動により、気候変動対策を進めるよう呼びかける、と述べました。

今回のG20大阪サミットでは、新たな海洋プラスチック汚染を2050年までにゼロにする目標を導入することで合意がなされています。

気候変動に立ち向かう事務総長の強い姿勢を印象付けた訪日となりました。

 

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国連広報センターチームとともに ©Ichiro Mae