所長の根本です。
クリエイティブなアイディアを得るために、いろいろな場に顔を出し、いろいろな人たちの取り組みや考えに触れることを大事にしています。そんな訳で、行ってきました!
京都で開かれた「Ridilover - Social Issue Conference (R-SIC:アール・シック)」に。社会問題や地域の課題に取り組む組織や社会起業家たちが集まる交流の場、という感じでしょうか。12月6日の朝9時から夕方6時までの会議にどっぷりつかると、それだけで、社会起業の最先端のトレンドや問題意識の動きを一気に理解できる、というスグレモノでした。
大学のゼミの後輩が立ち上げた、今回が初めての企画でして、およそ200名が長時間に関わらず、登壇する社会起業家たちに憧れの眼差しを向けながら、熱心に聴き入っていました。驚いたのは、逆転の発想で、障害者自身によるビジネスがいろいろと立ち上がっていること。ユニバーサルデザインに関するコンサルティング事業をはじめ、障害者をはじめとする就労困難者をビジネスで支える事業など、バリア(障害)をバリュー(価値)に変える取り組みが生まれています。国連広報センターのウェブサイトで「障害者の権利」について特集を組んだだけに、こうした動きをとても嬉しく拝見しました。発表者一人一人が社会の課題について受身ではなく、自分にも何かできるのではないかと真剣に考え、能動的に捉えている姿が刺激になります。
そして、その日のうちに東京に戻って、翌12月7日、スポーツと開発・平和構築との接点を探る国際シンポジウム(主催:筑波大学、鹿屋体育大学、日本スポーツ振興センター)に出席しました。
国連総会は今年、4月6日を「開発と平和のためのスポーツの国際デー」と定め、来年4月6日が初めての国際デーになります。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まるとともに、「Sport for Tomorrow」というスポーツを通じた国際貢献事業に日本が乗り出すこともあって、今後更にスポーツを通じた教育・人間開発・平和などへの取り組みが主流化されていくことが想定されます。今回の国際シンポジウムは、日本で初めて、スポーツ国際開発を担うグローバル人材の育成に向けて開催されたものです。
満員の会場の中、パレスチナで女子サッカーチームを創設し、今はFIFAで広報マネジャーをつとめるHoney Thaljeh氏をはじめ、世界各地の研究者・実務家が発表を行いました。
このような「本邦初」の企画は、立ち上げた当事者の熱意と思い入れが強く感じられ、刺激にあふれています。今後の成長を楽しみにしながら、関わっていきたいと思います!