国連広報センター ブログ

国連のさまざまな活動を紹介します。 

ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ (2)

連載第2回 「難民・地域住民 統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(中)

→連載第2回 「難民・地域住民統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(上)はこちら

→連載第2回 「難民・地域住民統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(下)はこちら

新しい支援モデル実施を国連のチーム力が後押し

トゥルカナ県からの土地の提供を受けて、ヨーロッパ連合から提供された資金をベースにカロベィエイ居住区が開設され、小さな規模でスタートしたのは2016年。拡張するにあたり、難民支援について調整役を担う国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、居住区の計画作成に都市計画の専門的な知見を持つ国連ハビタット(UN Habitat; 本部ナイロビ)を招き入れました。開発中心の国連機関である国連ハビタットも、2008年から積極的にアフガニスタンイラク、シリア、ソマリアなど紛争の影響下にある国々で人道支援と開発のギャップを埋めようとする支援活動に取り組んできました。今回の参画はこの大きな流れをくむものです。

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カロベィエイでの国連ハビタットの活動を日本政府が支援 写真提供:国連ハビタット

キャンプに壁やフェンスはつきものですが、国連ハビタットが計画に携わってできた居住区の周囲そして住まいの周りには壁はなく、開放型です。「通常の難民キャンプに比べると圧迫感がなく、ゆったりしている」というのが、居住区に足を踏み入れての最初の印象です。

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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ (2)

連載第2回 「難民・地域住民 統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(上)

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Photo: IOM/Etsuko Inoue

根本かおる国連広報センター所長は、毎年国連と日本との協働が展開する現場のオペレーションを訪問し、日本の皆さんに報告しています。第7回アフリカ開発会議が今年8月に横浜で開催されるのを前に、3月10日から20日までの日程でケニアにおける国連の活動を「SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ」を主眼に視察してきました。 

  • 文責は筆者個人。本ブログの内容は、国連あるいは国連広報センターを代表するものではありません。
  • 写真は特別の記載がない限り、国連広報センターの写真です。
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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ (1)

連載第1回 10年ぶりのケニア再訪(下)

 →連載第1回 10年ぶりのケニア再訪(上)はこちら

 

ナイロビの発展ぶり

実は今回の視察は、私にとって2009年3月以来、ちょうど10年ぶりのケニア再訪でした。お目にかかったマイナ駐日ケニア大使から、「それはさぞかし変貌ぶりに驚くことでしょう」と言われたのですが、まさにその通りでした。

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ナイロビの市内にはスタイリッシュなショッピングモールがあちこちに

ナイロビに到着してまず驚いたのは、話には聞いていましたが、ケニアの通信会社サファリコムの提供する携帯による送金システム M-PESAスワヒリ語で、モバイル・マネー)が、ほぼキャッシュレスの社会になっていることでした。

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いたるところにM-PESAのエージェントが。番号が店番号 Photo: UNDP/Ayaka Ishihara
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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ (1)

連載第1回 10年ぶりのケニア再訪(上)

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Photo: IOM/Etsuko Inoue

根本かおる国連広報センター所長は、毎年国連と日本との協働が展開する現場のオペレーションを訪問し、日本の皆さんに報告しています。第7回アフリカ開発会議が今年8月に横浜で開催されるのを前に、3月10日から20日までの日程でケニアにおける国連の活動を「SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ」を主眼に視察してきました。

  • 文責は筆者個人。本ブログの内容は、国連あるいは国連広報センターを代表するものではありません。
  • 写真は特別の記載がない限り、国連広報センターの写真です。

 

なぜ今ケニアなのか?

ケニアは前回の第6回アフリカ開発会議を2016年にナイロビでホストした国です。日本の対アフリカ外交、そして日本の様々なアクターにとってアフリカ進出の拠点です。国連にとっても、ナイロビはアフリカでの拠点「UN Office Nairobi (UNON)」、そしてナイロビ国連広報センター のある大きなハブです。また、ICTのスタートアップがナイロビに集まって「シリコン・サヴァンナ」と呼ばれるまでになっています。

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ナイロビ国連広報センターのチームと。UNと掛けた「KARIBUNI」はスワヒリ語で「ようこそ」。手前のキリンは、使用済みつっかけサンダルを再利用して作られたもの
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TICAD7リレーエッセー “国連・アフリカ・日本をつなぐ情熱” (6)

第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が2019年8月28-30日、横浜市で開催されます。日本では6年ぶりとなるTICADに向けて、国連広報センターはアフリカを任地に、あるいはアフリカと深く結びついた活動に日々携わっている日本人国連職員らに呼びかけ、リレーエッセーをお届けしていきます。

 

取り上げる国も活動の分野も様々で、シリーズがアフリカの多様性、そして幅広い国連の活動を知るきっかけになることを願っています。第6回は、国際移住機関(IOM)レソト事務所代表の西村絵里子さんです。

 

第6回 国際移住機関(IOM) 

西村絵里子さん


~人の移動を貧困削減・開発課題につなげる~

 

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立命館大学国際関係部学士・修士号を取得。東アフリカ地域を拠点として平和構築・紛争解決・開発分野におけるプロジェクト管理・評価、そして民間部門での起業にも関わった経験を持つ。2014年に国際移住機関(IOM)ルワンダ事務所で勤務開始、2017年7月にIOMレソト事務所長に着任。

 

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TICAD7リレーエッセー “国連・アフリカ・日本をつなぐ情熱” (5)

第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が2019年8月28-30日、横浜市で開催されます。日本では6年ぶりとなるTICADに向けて、国連広報センターはアフリカを任地に、あるいはアフリカと深く結びついた活動に日々携わっている日本人国連職員らに呼びかけ、リレーエッセーをお届けしていきます。

 

取り上げる国も活動の分野も様々で、シリーズがアフリカの多様性、そして幅広い国連の活動を知るきっかけになることを願っています。第5回は、国際移住機関(IOM)ガンビア事務所代表の永野史子さんです。

 

第5回 国際移住機関(IOM)

永野史子さん


~アフリカの小国、ガンビアから見たグローバルな人の移動~

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国境管理能力強化事業を通じ、必要機材をガンビア政府に寄贈(右端が筆者) ©IOM

2010年にJPOとして国際移住機関(IOM)キルギス事務所プロジェクト・デベロップメント・オフィサーに就任。以降、バンコクのアジア太平洋地域事務所で国境管理分野、エチオピア事務所の移住ガバナンス等の職務を経て、2017年7月にガンビア事務所代表に着任。 

 

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TICAD7リレーエッセー “国連・アフリカ・日本をつなぐ情熱” (4)

第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が2019年8月28-30日、横浜市で開催されます。日本では6年ぶりとなるTICADに向けて、国連広報センターはアフリカを任地に、あるいはアフリカと深く結びついた活動に日々携わっている日本人国連職員らに呼びかけ、リレーエッセーをお届けしていきます。

 

取り上げる国も活動の分野も様々で、シリーズがアフリカの多様性、そして幅広い国連の活動を知るきっかけになることを願っています。第4回は、アフリカ東部のソマリアに展開する国連ソマリア支援ミッション(UNSOM)に勤務する窪田朋子さんです。

 

第4回 国連ソマリア支援ミッション(UNSOM)

窪田朋子さん


ソマリアでの国家づくり。平和構築を見据えて

 

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ガルムドゥグ連邦州の首都ドゥサマレッブの空港で、筆者(中央)(本人提供)

神奈川県出身。上智大学卒、英ブラッドフォード大学院修了。日本貿易振興会アジア経済研究所で研究員、アフガニスタン日本大使館で専門調査員、国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)で政務官、県事務所長。その後、UNSOMプントランド地域事務所で政務官を経て、2015年よりモガディシオにて上級政務官として勤務。

 

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