国連広報センター ブログ

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「COOL CHOICE CITY」

国連広報センターインターンの北畠さおりと久保田裕己です。

7月16日、国連大学近隣の住宅展示場にて、環境省の主催により、「COOL CHOICE CITY」のオープニングセレモニーが開催されました!

 

日本政府は先日、2030年度の温室効果ガスの排出量を、2013年度比で26%削減するという目標を立てました。この大きな目標を達成するためには、政府だけではなく、国民全体が結束して温暖化問題に資する行動をする必要があります。「COOL CHOICE」は、日本が世界に誇る環境に配慮された製品・サービス・行動の選択を、国民全体に呼びかけるための言葉です。

 

東京・渋谷区の国連大学本部ビル近くの住宅展示場に8月9日まで開設されている「COOL CHOICE CITY」は、ハイブリッドカーの出展やエコ住宅の見学を通して、実際に地球のためにできる「賢い選択」を、体験可能な形で展示しています。

 

7月16日のオープニングセレモニーには、来賓として望月 義夫環境大臣、和田 勇住宅生産団体連合会会長、池 史彦日本自動車工業会会長、伊藤 章家電製品協会専務理事、根本 かおる国連広報センター所長が出席し、テープカットが執り行われました。

 

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                テープカットの様子

 

来賓の挨拶の中で、望月環境大臣は、日本政府の2030年までに温室効果ガスの排出量を26%削減するという公約について触れた上で、未来のために今選択できる製品の使用の国民運動を促し、「COOL CHOICE」のさらなる普及を呼びかけました。

 

根本国連広報センター所長は、今年9月にニューヨークで行われる持続可能な開発目標についてのサミット、12月にパリで行われる気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)などの気候変動への取り組みについて触れ、国連の最優先課題である持続可能な開発の重要性を訴えました。また、2015年は国連における行動の年、Time for Global Actionであることに言及し、「COOL CHOICE」 が、個人がどのようなアクションを起こせるかについて考えるきっかけになれば、と期待を示しました。

 

また、和田氏、池氏、伊藤氏らも、各業界がどのように地球温暖化防止にアプローチできるか、それぞれの考えを提示しました。

 

テープカット終了後、望月環境大臣を先頭に、来賓一行はエコカーやエコ住宅などの視察を行ないました。展示されていた車や住宅には、地球温暖化対策に資する要素が多くあり、環境に配慮する技術者たちの努力を感じました。

 

私たちインターンも視察に同行させていただき、各業界の方よりそれぞれの製品の説明を聞きました。例えば照明。ちょっと高いなと感じてしまうLED電球ですが、10年間の電気代を比較すると、LED電球使用の場合、旧来型電球使用と比べ2万4000円もお得になるそうです。テレビも2007年から2014年の省エネ型に買い換えた場合、62%の省エネ、つまり62%のCO2削減につながるということでした。改めて数字にして見ると、私たちの日々の選択が環境にこんな大きな変化をもたらすということ驚きました。

 

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              会場に展示されていた省エネ型テレビ

 

 地球温暖化がもたらす影響を、映像で見ることの出来るスペースも用意されていました。2015年の現在もゲリラ豪雨やその他の異常気象が問題となっていますが、会場で流されていた「2050年の天気予報」では、地球温暖化で真っ赤になった世界地図やまるで津波のような洪水の様子などが写されていて、危機感を感じるものでした。

 

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                地球温暖化の将来に関する映像

 

近ごろ特に猛暑日が続いており、地球温暖化が私たちの日々の生活に及ぼす影響を身をもって痛感します。私たちの今の行動は、確実に私たちの未来に影響します。日本の技術が、世界が直面する課題への解決策となりうることを実感し誇らしく思うとともに、一人の地球市民としてどのような「賢い選択」をするべきか深く考えさせられた貴重な機会となりました!