国連広報センター ブログ

国連のさまざまな活動を紹介します。 

UNICで経験したこと

こんにちは、8月末までインターンをしていたワン・グレースです。大学で勉強を再開した今、国連広報センターで過ごした3カ月間を懐かしく思います。

 

私はトロント大学で国際関係を専攻しており、国連機関で働くことに強い興味を持ったので、インターンシップに応募しました。UNIC での今回のインターンシップでは多くのことを学ぶことができ、就労経験がない私にとってとても貴重な経験でした。

 

短い間でしたが、国連の様々な業務と広報活動に携わらせていただきました。最も印象に残っているのは、上智大学で開催された中東和平国際メディア・セミナーです。インターンシップを始めてすぐにこのような大きなイベントに携わり、国連本部の職員と交流できたことを大変嬉しく思います。2日間にわたるメディア・セミナーで登壇者たちはSNSや市民ジャーナリズム、インフォグラフィックといった新しいメディアを紹介しながら中東問題について熱く討論していました。UNICの職員さんからアドバイスをいただきながらセミナーの記事を書かせていただき、とても勉強になりました。他にも、児童労働、MDGsと気候変動サミット、小島嶼開発途上国についてリサーチしたり、資料を翻訳したりする機会があったので、世界が抱える諸問題についての知識を広げることができました。

 

UNICで過ごした3カ月間はとても楽しかったです。インターンの仲間たちは皆個性的で、昼休みはお互いのストーリーを語り合ったり、冗談を言ったり、いつも楽しく過ごしました。今回のインターンシップを通して友達が増えたことをとても嬉しく思います。

 

UNICの職員の方々には大変感謝しています。仕事に不慣れな私に優しく指導をし、様々な業務を経験させて下さって、本当にありがとうございました。3カ月間お世話になりました!

 

「出会い」にあふれた4ヶ月:私のUNICインターン経験

こんにちは!この度、UNICでの4ヶ月間のインターンシップを終了しました内藤春香です。将来国際機関で働くことを目標とする私は、「国連で働くとはどういうことなのか、実際に経験してみたい」という思いで、このインターンシップに応募しました。結果的に、UNICはこの思いを実現するのに最適な場所だったと考えます。国連を統括する事務局という機関に属するUNICで、広報という多角的な仕事に携わったからこそ、国連の多様な働きを俯瞰的に見ることができたと感じています。

 私がこの4ヶ月で得たもの、それは「出会い」という一言に尽きます。

 第一に、私は、国連には各国政府以外にも様々なステークホルダーが関わっていることを学び、それを代表する民間企業や教育機関との出会いを経験することができました。そのきっかけの一つは、国連グローバル・コンパクト・ジャパン・ネットワーク(GC-JN)国際労働機関(ILO)と共に進めた、「児童労働プロジェクト」です。児童労働に関するリサーチを進める中で、サプライ・チェーンにおける児童労働を撤廃するためには、政府や市民社会だけではなく、企業一社一社の貢献も不可欠であると気付かされました。また、国連アカデミック・インパクト・ジャパン(UN-AI Japan)のウェブサイト翻訳に携わり、教育機関と国連の連携についても学ぶ機会を得ることができました。UNICでインターンをするまで、「国連は主に政府間交渉の場」というイメージを抱いていたため、民間セクターや教育機関との協働を知ることで、改めて国連の活動の広さを実感しました。(これらは今後公開されていく予定なので、ぜひUNIC、GC-JN、UN-AI Japanのウェブサイトをチェックして下さい!)

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 ▲9月にNYでサミットが開催される気候変動の問題においても、民間セクターの協力は不可欠となります。GC-JNの皆様と。 #Climate2014 

第二の出会い、それは世界各地の最前線で活躍する国連職員の方々とのものでした。UNICの重要な仕事の一つは、国連の高官が来日した際に、記者会見やメディアとのインタビューを設置することです。そのような機会に同行し、臨場感にあふれる現場からの報告を聞けたことは、世界各地の諸問題の「今」を知る上で非常に有益でした。また、6月に開催された「中東和平国際メディアセミナー」の際に、NYの国連本部で働く広報局の職員の方々と仕事をすることができたことは、私のインターンシップのハイライトとも言えるでしょう。このイベントのロジスティックス管理は非常に大きな仕事でしたが、2日間にわたる大規模なイベントが終了した後の達成感は、その苦労を遥かに超えるものでした。また、イベント後にNYから来ていた職員の方々に東京の街を案内したことも、楽しい思い出となっています。 f:id:UNIC_Tokyo:20140902175208j:plain

▲中東和平国際メディアセミナーにて 

国連職員の方々とのたくさんの出会いの中で、特に思い出深いのは、日本人職員の方々とのものです。UNICホームページの「国連職員の声」という連載企画に携わり、職員さんへのインタビューと掲載記事の編集を行いました。様々なキャリアパスを経て、国連で活躍している職員のお話を聞き、私が学んだのは、「正解はない」ということ。学生時代から国連職員を目指している方もいれば、たまたま好きなことを突き詰めていったら国連へ辿り着いた方もいる。大学卒業後すぐに国際協力の道へ進んだ方もいれば、長年、民間企業で国連とは遠い仕事に従事していた方もいます。しかし、共通しているのは、確固たる信念を持っているということでした。貧困をなくしたい、紛争をなくしたい、女性のエンパワメントに貢献したい、地球温暖化を止めたい、などの「世界をより良い場所に変える」という思いを皆さん抱いており、その真っ直ぐな姿は、国連を目指す私を勇気づけてくれました。

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▲左:国連リベリア・ミッション(UNMIL)モンロビア事務所ミッションサポートスタッフの池田明子さんと(筆者左)

▲右:国連本部経済社会局統計部副部長の大崎(富田)敬子さんと(筆者左側中央)

 そして第三に、私はこの4ヶ月間で、たくさんの志高き中学生、高校生と出会うことができました。UNICの「国連訪問」というプログラムでは、修学旅行や校外学習で国連大学ビルを訪れる中高生を対象に、国連やUNICの活動を紹介するガイドツアーを実施しています。生徒さんたちが、話を聞きながら必死でメモを取る姿や、「この中で、将来国連で働くことに興味がある人はいますか?」という質問に対して元気よく手を挙げる姿を見て、たくさんのエネルギーをもらったと同時に、私も負けてられない!という気持ちになりました。 

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▲「国連訪問」のガイドツアーを行う筆者 

そして最後に、私のインターンシップ経験は、このUNICで出会った職員さん、インターン仲間なくして語ることはできません。たった7人という少人数で、「日本の皆さんに国連の活動についてもっと知ってもらう」という、重要かつ大規模な仕事をこなすUNICの職員の方々。UNICの業務に関しても、キャリアのことに関しても、親身に相談に乗っていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。そして、日本、ドイツ、イギリス、インド、中国、デンマーク、オーストラリアなど様々なバックグラウンドを持ち、大学生、大学院生、社会人と立場もバラバラでありながら、毎日ともに仕事を行ったインターン仲間たち。UNICオフィスの真ん中に存在する「インターン島」はいつも笑いが絶えず、お互いの仕事を助けあう声が聞こえてくる、非常に素敵な環境でした。 

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▲UNIC職員とインターン仲間と(後列中央左が筆者) 

私は現在大学生ということもあり、週5フルタイムの勤務が求められるこのインターンシップに応募することを躊躇したのは事実です。しかし、夜間やオンラインの授業を取ることで、学業とインターンシップを両立させることができました。このブログを読んでくださっている大学生の中でも、インターンシップ応募を検討している方がいましたら、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。そして私と同等、もしくはそれ以上の素晴らしい経験を得てください!

 UNICで得た学びを活かし、今後私も「世界をより良い場所へ変える」ことができる人間になるため、精進していきたいと思います。UNICで経験した全ての出会いに、心から感謝を申し上げます。4ヶ月間、本当にありがとうございました!!

 

紅茶と皮肉、そしてちょっと風変わりな大阪弁

4月から3ヶ月間インターンを務めた今川匠です。梅雨の季節、懐かしきイギリスの雨を思い出させてくれる東京をインターンとして楽しみました。大変興味深い、貴重な経験をしたと認識しています。

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3ヶ月間お世話になったUNIC職員、インターン仲間と(後列中央が筆者)

 

私は生まれは日本ですが、人生の大半を欧州で過ごしました。日本語よりも英語を得意とするので、UNICでは主に英語関係の仕事に関わりました。和文の英訳、英語の動画の字幕作成、英語で書かれたレポートの読解などをするにあたり、大学・大学院で学んだ技能だけでなく、それ以上のスキルも使うことができ有意義な経験となりました。また、インターンの中には社会人経験を持つ方もおり、社会人としての働き方を垣間見ることができたことも、勉強になりました。思い返せば、今まで周りにパソコン関連に強い方が多かったのでしょう。こちらでは、いつの間にかインターンだけでなく、職員の方々からもソフト・ハードの面で相談を受けるようになりました。

 

UNICでは私の風変わりな日本語に対応いただいたことに感謝します。とはいえ、関西出身の職員がいたからか、私のちょっと変わった大阪弁につられて、関西の方言が徐々にオフィスに広がっていく様子は微笑ましいものでした。様々な面で優秀なインターンの方々と肩を並べることができたことを嬉しく思います。

 

6月9日・10日にかけて上智大学で行われた国連主催の中東和平国際メディア・セミナーは、私のインターン期間のハイライトとなりました。国連本部の広報局からもスタッフが来日し交流できたことは、貴重な経験となりました。中でも国連での就職を目指している私を励ましていただいたことは大きな思い出となりました。これだけでも3ヶ月間のインターンを務めた甲斐があったと言えるでしょう。

 

私は5歳の時に海外に出て、スイスで13年、イギリス6年、日本で合計3年、その間アメリカ1年と長い海外生活を送ってきました。日本という場でこれほどまでに国際的な雰囲気の中でインターンができたことに感謝します。

 

楽しい日々はこれにて一旦幕を閉じます。次のステージは果たして喜劇となるか悲劇となるか、、、、

Acta est fabula, plaudite!(喝采を、喜劇は終わった)

 

「毎日が新しい発見と学びの連続」

こんにちは、鉢呂健太です。今年3月に京都大学法学部を卒業した私は、8月からエディンバラ大学大学院修士課程(国際社会学専攻)への進学が決まっています。そしてその間の4か月、国連広報センター(UNIC)でインターンとしてお世話になりました。

 

インターン期間中の業務は多岐に及びますが、中でも印象深いのは、6月9日・10日に開催された「国連中東和平国際メディア・セミナー」です。国連本部広報局が毎年1回、世界各地で開催するこのセミナーは、今年7年ぶりに日本で開催されました。UNICにとっても非常に大きな事業でしたが、インターンの私も、日本人登壇者との事前連絡、セミナー資料原稿の編集、本部との国際電話会議への参加、会場のロジスティックスの管理、当日の登壇者の通訳など、沢山の業務に携わらせていただきました。

このイベントのために日本に駆けつけた、世界の主要メディアで活躍するジャーナリスト、中東各国を代表する大使、世界各地の高名な学府から集った研究者、最先端の作品を世に送り続けるインフォグラフィック・デザイナー。30名にも及ぶ多彩な登壇者からお話を伺い、交流することができたのは、私の一生の財産です。また、ピーター・ラウンスキ=ティフェンタール国連広報担当事務次長を始め、ニューヨークから来日した国連本部職員らは、自身らの様々な経験を熱く語ってくれたばかりでなく、私たちインターンの声にも熱心に耳を傾けてくれました。

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国連中東和平国際メディア・セミナー」にて。左から、筆者が通訳を担当したインフォグラフィック・デザイナーの徳間貴志氏、国連本部職員のシャイマー・エル=アンサーリー氏、筆者。

 

また、私のインターンは、「国連訪問」事業を抜きにして語れません。国連訪問は中高生を対象とした事業で、国連大学本部ビル内の見学と、UNICや国連の活動に関するプレゼンテーションを行います。私はその主担当として、教育機関からの問合せへの対応、各校の訪問の登録、当日の訪問の実施、SNS用の記事作成などを統括し、合計で20校ほどの訪問を受け入れました。インターンとはいえ、訪問の間は学生らにとって私が国連の「顔」。沢山の責任も伴う業務でしたが、同時にエネルギー溢れる学生らとの出会いを通じ、私も沢山の元気をもらいました。

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国連大学図書館にて。「国連訪問」でいらっしゃった学生の皆さんに、国連総会決議書を紹介する筆者。

 

何もかもが初めての経験で、毎日が新しい発見と学びの連続でした。それら全てが私を成長させてくれ、インターンを終えた今、私の大きな自信となっています。そしてこのインターンを通じ、国際社会で自分はどのように活動していくか、沢山考えを巡らせることができました。このインターン期間中に出会った全ての人に、感謝申し上げます。そしてこれからも、UNICでの学びを胸に、精進を続けます。

 

私の国連体験記:UNICインターンとしての6ヶ月

My United Nations Experience: Six months as an intern at UNIC Tokyo 

 

今年の1月から6月まで国連広報センター(UNIC)でインターンシップをしたドイツ出身のエミリー・クルーガーさんが、UNICでの体験を以下のようにシェアしてくれました。国連開発と平和のためのスポーツ事務局(UNOSDP)によるユースリーダーシップキャンプ(YLC)や、国連中東和平国際メディア・セミナーなどのイベントを通して国連の働きに触れ、「仕事面だけではなく、人間として様々なことを学んだ」と語ります。

 

Previous to my internship at UNIC, which I undertook from January to June 2014, the United Nations seemed a bit removed from my own reality. As I am from Germany, I had certainly never witnessed UN activities in my home country – an experience I am sure many Japanese share. Later, studying International Relations at university, I studied the UN in depth and strove to improve my understanding of this complex organizational system as much as possible. Despite this constant exposure and my hope to work for the UN one day, I did not know whether I would ever be able to realize this dream and the UN remained an object of study more than anything else. When I finished my Master’s degree and was accepted as an intern to UNIC Tokyo, I was extremely pleased and curious about how my experience there would evolve.

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UNIC Interns with Ms. Rajni Jha, a YLC participant and an international para-swimming champion from India

 

In January 2014, once I began my internship, one of my first assignments was to interview some of the participants in the UNOSDP 8th Young Leadership Camp which was held in Tokyo. Personally, I had not even known that UNOSDP existed so I first discovered this particular angle from which the UN approaches some of the issues it works on. The camp participants were young persons, mostly from the developing world, honing their skills and developing their talents to contribute even more to peace and development of their communities back home through sport. Some of them came from very disadvantaged backgrounds. When I saw their hard work and determination to persevere despite many difficulties, be they personal, social or economic, I was deeply impressed and glad to have met some of them because their leadership set a very good example for me, too.

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Interviewing Mr. Dor Shaty, a YLC participant representing the Israeli NPO Budo for Peace

 

Not only the events and encounters with external guests and invitees but also my colleagues at UNIC Tokyo and at various UN agencies were invaluable to me. Meeting the staff and fellow interns from various other agencies at theUNU Headquarters building inspired me and taught me so many things. I especially wish to thank all my Japanese colleagues who took the time to teach me things about Japan and Japanese culture and language. Although I visited places such as Kamakura and the Izu Peninsula and read up on various things on my own, I could never have learnt as much without them and I feel both grateful and enlightened thanks to them.

 

As far as the contents of my work go, I learnt much about the field of communications, which of course is one important area of the work of UNIC. Although I knew that public relations are important in politics and diplomacy, I had no insight into how the process worked in concrete terms. Moreover, having had very little direct contact with diplomats and international civil servants, I was fortunate to learn from their vast experience and knowledge about how to build positive relationships through diplomacy and how to bring all stakeholders to the table. It was great to meet Under-Secretary-General Mr. Peter Launsky-Tieffenthal on his recent visit to Japan and to be a part of the Middle East Media Seminar in which many different panelists showed how they contribute to the peace process.

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Some of the UN staff, interns, and seminar panelists who made the International Media Seminar on Peace in the Middle East happen

 

Going back to the beginning of this reflection, I can safely say that the UN has become a place of profound learning for me. Through becoming a part of what is often called the “UN family” I learnt many valuable lessons – not only at the professional but also at the human level. I experienced the UN as a place of human interaction, people working with people and for people and I feel very happy to have been a part of it. Therefore I thank everyone who has contributed to this special experience of mine and I wish to encourage others, who may share my initial perspective but are nonetheless curious, to explore how they could become a part of the United Nations.

 

「地球市民」としての学びにつながる国連インターン経験

インターン齋藤実央です。2014年の3月末に4年間勤めた日本赤十字社を退職し、7月からイギリスの大学院に留学するため、それまでの期間(4~6月の3ヶ月間)に国連広報センター(UNIC)でお世話になりました。 私がここでインターンをした目的は、主に3つあります。まず、学生時代に在籍していた国際NGOや、大学卒業後に勤務した公的機関とはまた別の立場から、世界的課題へのアプローチを学ぶこと。2つ目は、自分が得意とするSNSやブログなどのWebライティングのスキルを生かして、意義ある活動のPRに貢献すること。そして最後に、渡英前に少しでも英語を使う機会を増やすことです。結果的に、どの目的にも適った経験をすることができ、有意義な3ヶ月間を過ごさせていただけたことに感謝しています。

 

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▲ともにインターンに取り組んだ仲間たち(後列真ん中が筆者)

 もともと、子どもの権利や難民問題など、特に関心がある国際問題はありましたが、国連広報センターでの日々の業務(新聞記事のクリッピング等)を通して、国際情勢を包括的に学ぶ機会が得られました。また、「開発と平和のためのスポーツの国際デー」「中東和平国際メディア・セミナー」など、国連主催の大きなイベントに微力ながら携わらせていただく中で、世界が抱える諸問題の解決に向けて様々な立場の人たちが協働していることを肌で感じることができ、貴重な経験となりました。

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▲修学旅行生への国連案内も担当しました

 この3ヶ月間で、私が最も多くの時間とエネルギーを費やしたのは、UNICウェブサイトの「国連職員の声」に掲載する記事の編集です。世界各地にいる日本人国連職員の皆さんからご寄稿いただいた文章を読み込み、彼らの活躍を一般の方々に分かりやすく伝えられるよう、工夫をしました。その中で、「国連職員」と一口に言っても、その働き方は多岐にわたっていること、それぞれいろいろな想いを持って業務に取り組まれていることを知ることができました。UNICの職員さんから的確なアドバイスをいただき、ライティングの基礎を学ぶことができたことは、私にとって大きな収穫です。

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▲職員さんにたくさん添削していただいた原稿

7名という限られた人数で国連の広報業務に取り組んでいるUNICの職員の方々、そして毎日たくさんのエネルギーをくれた個性豊かなインターンの仲間たちに感謝しています。 この3ヶ月間で得たことは、大学院で「地球市民教育」を研究するうえで、必ず役立つはずです。帰国後は、UNICインターン卒業生として、自分自身が地球市民になれるよう、スキルや経験を社会に還元していきたいと思います。

学びに満ちたUNICインターン

こんにちは。お茶の水女子大学3年の佐野早希です。

今年4月4日の「開発と平和のためのスポーツの国際デー記念イベント」をもって、3ヶ月間のインターンシップを修了ました。私は前年度1年間休学し、8ヶ月間のオーストラリアへの語学留学後、1月から国連広報センターでインターンシップを始めました。

私が国連インターンに興味を持ったきっかけは、東日本大震災です。紛争や貧困など、解決しなければならない問題が常に山積みの世の中ですが、日本があのような困難な状況に陥った時、世界中の人々が一斉に支援を申し出ました。単なる「国際協力」というでは表せない、「国と国」に留まらない,「人と人」の間の温もりを感じました。そして、国連の目指す目標の一つである「諸国間及びその市民間の友好」を発展させる重要性を感じたのです。また将来は漠然と「伝える」仕事をしたいと思っていたこともあり,国連の広報活動を担う当センターでのインターンシップに応募することにしました。

私は国連関連機関や政府組織からゲストをお招きし、いくつかのインタビュー記事を書かせていただきました。そこで、お会いしたどの方にも共通していたのが「自分の信念を強く持って突き進む」という考え方でした。国連は中・短期雇用に基づくキャリア形成が常で、自分自身で道を切り開いていく強い気持ちが,働き続ける上で特に重要な職場です。心が折れそうになった時、その信念が大きなモチベーションになります。

何かの目標に向かっていく時は常に、様々なリスクがあったり乗り越えなければいけない課題があったりします。「こんなに努力したのに、上手くいかなかったらどうしよう」という気持ちがいつも頭の片隅にあって、自分の夢を叶えるよりも、失敗しない安全な生き方を私は選んできました。そんな私にとって、やりたいことがあるならばそれに向かって迷わず突き進むという考え方は、心に突き刺さると同時に、とても大きな学びでした。

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国連職員の声」企画で、伊東亜紀子(国連事務局経済社会局 障害者権利条約事務局チーフ)さんにインタビューをしました。(右から2人目が著者)

また、インターンの仲間からも多くの事を学びました。例えば、3ヶ月間ずっと隣の席に座っていた、ドイツからの留学生エミリーとの毎日の交流も、このインターンシップの大切な思い出です。英語が堪能で,日本語も勉強中の彼女に,私は日本語を教えつつ、反対に英語を教わりました。ビジネスメールでの独特な言い回しなど、彼女からは多くのことを学びました。インターン同士でこのように互いを高めあえたことは、とても大きな収穫でした。

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右から、インターン仲間であるエミリー、著者、同じくインターンの鉢呂君

留学前に頭の中に広げていた真っ白な世界地図が、この1年間で一気に色づきました。大学で理系分野を専攻する私には、ニュースで目にする程度しか国際関係の知識がありませんでした。そのため、留学中にも全てのことが新鮮で、沢山のことを学んだのですが、国連インターンシップでは留学ではカバーできなかった専門的な知識を得ることが出来ました。

このインターンシップで出会った、全ての人に感謝申し上げます。ありがとうございました。ここで学んだ「自分の信念を強く持って突き進む」をモットーに、今後も精進していきたいと思います。

 

関連リンク

国連職員の声」伊東亜紀子さん

http://www.unic.or.jp/working_at_un/voices/voice6/