こんにちは。お茶の水女子大学3年の佐野早希です。
今年4月4日の「開発と平和のためのスポーツの国際デー記念イベント」をもって、3ヶ月間のインターンシップを修了ました。私は前年度1年間休学し、8ヶ月間のオーストラリアへの語学留学後、1月から国連広報センターでインターンシップを始めました。
私が国連インターンに興味を持ったきっかけは、東日本大震災です。紛争や貧困など、解決しなければならない問題が常に山積みの世の中ですが、日本があのような困難な状況に陥った時、世界中の人々が一斉に支援を申し出ました。単なる「国際協力」というでは表せない、「国と国」に留まらない,「人と人」の間の温もりを感じました。そして、国連の目指す目標の一つである「諸国間及びその市民間の友好」を発展させる重要性を感じたのです。また将来は漠然と「伝える」仕事をしたいと思っていたこともあり,国連の広報活動を担う当センターでのインターンシップに応募することにしました。
私は国連関連機関や政府組織からゲストをお招きし、いくつかのインタビュー記事を書かせていただきました。そこで、お会いしたどの方にも共通していたのが「自分の信念を強く持って突き進む」という考え方でした。国連は中・短期雇用に基づくキャリア形成が常で、自分自身で道を切り開いていく強い気持ちが,働き続ける上で特に重要な職場です。心が折れそうになった時、その信念が大きなモチベーションになります。
何かの目標に向かっていく時は常に、様々なリスクがあったり乗り越えなければいけない課題があったりします。「こんなに努力したのに、上手くいかなかったらどうしよう」という気持ちがいつも頭の片隅にあって、自分の夢を叶えるよりも、失敗しない安全な生き方を私は選んできました。そんな私にとって、やりたいことがあるならばそれに向かって迷わず突き進むという考え方は、心に突き刺さると同時に、とても大きな学びでした。
「国連職員の声」企画で、伊東亜紀子(国連事務局経済社会局 障害者権利条約事務局チーフ)さんにインタビューをしました。(右から2人目が著者)
また、インターンの仲間からも多くの事を学びました。例えば、3ヶ月間ずっと隣の席に座っていた、ドイツからの留学生エミリーとの毎日の交流も、このインターンシップの大切な思い出です。英語が堪能で,日本語も勉強中の彼女に,私は日本語を教えつつ、反対に英語を教わりました。ビジネスメールでの独特な言い回しなど、彼女からは多くのことを学びました。インターン同士でこのように互いを高めあえたことは、とても大きな収穫でした。
右から、インターン仲間であるエミリー、著者、同じくインターンの鉢呂君
留学前に頭の中に広げていた真っ白な世界地図が、この1年間で一気に色づきました。大学で理系分野を専攻する私には、ニュースで目にする程度しか国際関係の知識がありませんでした。そのため、留学中にも全てのことが新鮮で、沢山のことを学んだのですが、国連インターンシップでは留学ではカバーできなかった専門的な知識を得ることが出来ました。
このインターンシップで出会った、全ての人に感謝申し上げます。ありがとうございました。ここで学んだ「自分の信念を強く持って突き進む」をモットーに、今後も精進していきたいと思います。
関連リンク
「国連職員の声」伊東亜紀子さん