国連広報センターでの3ヵ月
「国連でのインターン」 —— こう聞くとどのような印象を思い浮かべるでしょうか。専門性が求められる国連機関において、インターンシップはどのようなもので、どういう学びをもたらすのでしょうか。2019年2月にインターンシップを修了した学部生が自身の経験を振り返りました。国連・国際協力に興味がある学生は必見!
自己紹介
国連広報センター(以下UNIC)でのインターンシップを終了した河野賢太です。現在大学4年生で、アフリカ太湖地域の平和構築を専攻しています。大学3年時にルワンダの大学に留学し、その間にはルワンダ・ジェノサイドの加害者・被害者の和解をケース・スタディとして、ローカルな視点から平和構築を学んでいました。昨年の10月から卒業までの時間を使って、UNICにてインターンをしていました。
インターンを志望した理由
インターン前は、留学中に草の根レベルの平和構築を学んでいました。今度はより大きな組織である国連について学ぶと同時に、インターンとして国際協力の実務の世界を知りたかったからです。次に、UNICのインターンシップは社会人や学部生でも挑戦できるので、勇気を奮って応募してみました。
インターンとして採用されるまで
インターンの応募プロセスは3段階あります。書類審査、筆記試験、そして面接。これからUNICのインターンを検討している方がいれば、自分のスキルや強みをよく考え、「こういうことができます!」と貢献できる点を強調したら良いのではないでしょうか。僕はルワンダでの留学中に多様なバックグラウンドを持ったアフリカ人の友人とチームワークを発揮したことと、今後国際協力の世界で活躍する意志があることをアピールしました。
インターンの内容とハイライト
広報センターのインターンなので、日々の新聞記事のクリッピングだけでなく、SNSやブログの更新に携わらせて頂く機会が多かったです。イベントがある際には、受付や場所の確保など、いわゆるロジスティック回りの補助業務を担うことも多くありました。日々勉強しながら、幅広い分野の業務に触れせていただき、とても有意義で貴重な時間を過ごせました。
以下、実際に製作した投稿の一部
インターンのハイライトですが、ピエール・クレヘンビュール国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)事務局長が来日する際に、彼の人道支援にかける熱い思いを直接聞けたことがとても印象に残りました。僕はルワンダ留学中、経済的に困窮している人やジェノサイドの影響を受けている人が、困難にもめげずにポジティブに逆境に立ち向かっている姿に感銘を受けました。「パレスチナ難民は苦しい状況に置かれていることは確かだが、憐れみの目だけで彼らを捉えるのではなく、彼らが持つ強さ・たくましさにも目を向けて欲しい」と力強く語るクレヘンビュール事務局長に胸を打たれた僕は、その日以降も、「平和」について考え続けています。
今回のインターンでの収穫
2つあると思います。第一に、机の上の学問では知ることのできない経験です。数多くのイベントにインターンとして参加することができ、国連機関の動き方を経験として理解することができました。大学の授業では決して学べないことをたくさん学び、経験し吸収できたと思います。第二に、インターン同士でのネットワークです。民間企業や青年海外協力隊での経験があるUNICや他の機関のインターンたちと交流・情報交換ができたことは、将来の進路を定める上でとても有意義でした。
さいごに
国際協力に関心を持つ私のような学生は多いものの、国際協力に関する仕事の門戸は広いとは言えません。ただそのような中でも、国際協力に関する仕事の第一歩として、UNICをはじめとする国連でのインターンに踏み出してみてはいかかでしょうか。曲がらぬ信念と失敗を恐れぬ勇気を持って、積極果敢に挑戦しましょう。
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※先日公開されたインターンPVもお見逃しなく!
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