国連広報センター ブログ

国連のさまざまな活動を紹介します。 

「国連資料ガイダンスを出前!」

みなさま、こんにちは。千葉です。国連広報センターの職員として、国連決議や議事録、報告書など、さまざまな国連公式文書を扱っています。

前回のブログで、そんな私のほうで行っております国連資料ガイダンスをご紹介いたしましたが、最近、文教大学(5月)、上智大学(6月)に伺って、ガイダンスの出張サービスをしてきましたので、簡単に報告させていただきたいと思います。          

        f:id:UNIC_Tokyo:20150615142924j:plain

文教大学(下写真)での出張ガイダンスは、若い学生の皆さんばかりではなく、教員の方々にも多くご参加いただきました。コンピューター完備の80名収容可能なお部屋で、参加者の皆さんにそれぞれ、国連のさまざまなレファレンス・ツールを実際に見ていただいたり、試していただいたりしました。正味3時間にわたる集中講座でしたが、皆さんそろって最後までご参加いただきました。

→ 文教大学湘南図書館フェースブック

f:id:UNIC_Tokyo:20150615133723j:plain上智大学(下写真)では、複数個所にスクリーンが配置された近代的な設備の会場を利用させていただくことができました。午後8時を超えて夜遅くまで続く時間帯でありながら、約100名の学生の皆さんが最後まで参加してくださいました。学生の皆さんのまなざしはずっと真剣。実際の安保理決議や議長声明、報告書を手に取って目を通したり、その文書フォーマットや文章スタイルを学んだりしていただきました。

→ 上智大学ホームページ

f:id:UNIC_Tokyo:20150615133903j:plain

どちらのガイダンスでも、その終了後には、模擬国連大会に備えているという学生、あるいは授業で論文を書く必要に迫られているという学生の皆さんから、次から次へとたくさんの質問をいただきました。皆さん、とても熱心でした。後日、両大学からそれぞれ、参加してよかった、役にたった、という参加者の皆さんの声が届けられました。胸をなでおろすとともに、参加者の皆さんのこれからの学究生活において、国連の一次資料を手に取っていただくことが多くなることを想像し、嬉しく思っています。

それにしても、文教、上智の両大学の皆さんには本当に熱心に参加していただき、私自身、とても気の引き締まる思いでした。

なお、両大学へのガイダンス出前にあたってはそれぞれ、生田祐子教授(文教大学)、植木安弘教授(上智大学)のお招きとご尽力があったことを付け加えさせていただきます。

文教大学の生田教授は学生の皆さんを模擬国連大会に参加させたり、特別プログラムを組んでニューヨーク国連本部に連れていったりするなど、国連を熱心に教え、若い方々と国連をつなげようと日夜努力していらっしゃる、教育意欲にあふれた先生です。国連を知るための国連資料の大切さを強く認識していらっしゃいます。今回のガイダンスは、翌月に近畿大学で開催される「日本大学英語模擬国連大会(JUEMUN)」に参加する学生さんを指導されるなかで、生田教授が中心となって企画していただいたものでした。また、生田教授は、文教大学の国連アカデミック・インパクトへの参加にあたっても、学内で中心的に尽力されました。このガイダンスも生田教授のイニシアチブにより、図書館のみの主催でなく、国際学部(UNAI)委員会の共催としていただきました。

      f:id:UNIC_Tokyo:20150615171153j:plain

                  生田祐子 文教大学教授

上智大学の植木教授は昨年退官されるまで国連職員として、国連広報局(DPI)にお勤めでいらっしゃいました。国連情報の持つ意味と重要性を誰よりも知る方です。DPIでは、世界の約60の国連広報センターを統括する部署を率いるお仕事をされておられました。私の元上司です。東ティモールイラクでの国連報道官としてのご活躍は当時、国内メディアにもよくとりあげられたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。最近、『国連広報官に学ぶ問題解決力の磨き方(祥伝社新書)』というご本をお書きになっておられます。今回のガイダンスは、植木教授が中心になって企画された上智大学「国連Weeks」(6月8日~20日)のプログラムの一つとして組み込んでいただいたものでした。  

      f:id:UNIC_Tokyo:20121211155511j:plain 

                   植木安弘 上智大学教授

最後に、ガイダンスを主催していただいた両大学図書館の職員の皆様に、この場を借りて、感謝申し上げたいと思います。両図書館はいずれも国連寄託図書館ではいらっしゃいませんが、国連広報センターの良きパートナー図書館として、今後とも、協力関係を続け、また深めていければと願っています。

6月29日(月)には、国連大学本部ビルで、国連資料のABCガイダンスを開催します。参加をご希望の場合、どうぞお早目にお申込みください。→ http://bit.ly/1Fi3YoB


(千葉のブログを読む)
「国連ガイドツアーでSDGsの啓発促進」
「SDGsを舞台裏で支える日本人国連職員たち」
「HLPFでの日本の市民社会の情報発信、そしてインタビュー」
「HLPFでの日本企業、経団連の情報発信について」
「HLPFでの日本政府の情報発信取材と星野大使インタビュー」
「ニューヨーク国連本部でみたハイレベル政治フォーラム」
『子どものための2030アジェンダ:ソリューションズ・サミット』参加報告会 
「アウトリーチ拠点としての図書館と持続可能な開発目標(SDGs)」
「持続可能な開発目標(SDGs)と初等教育~八名川小学校をお訪ねしました」

「国連事務局ヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)をご存知ですか

 ~昨年12月14日、筆記試験が実施されました~」

「佐藤純子さん・インタビュー~国連の図書館で垣間見た国際政治と時代の変化~」

「北海道にみた国連につながる歴史ー国際連盟と新渡戸稲造」

「沖縄の国連寄託図書館を想う」

「国連資料ガイダンスをご存知ですか」

「国連寄託図書館をご存知ですか」

「国連学会をご存知ですかー今年の研究大会に参加してきましたー」