国連広報センター ブログ

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フォトコンテストの大賞受賞者、ニコラスとの一日 

国連広報センターインターンの李 ソミンです。1025日、前日に行われた「わたしが見た、持続可能な開発目標(SDGs)」学生フォトコンテストの授賞式のために、ニコラス・モンテベルデ=ブスタマンテさん(大賞受賞者)来日しました。二日かけて、ちょうど地球の裏側から来たニコラスさんですが、常に笑顔を絶やさない好青年でした。短い間でしたが、私たちインターンは、彼と一緒にSDGsのことを語り合いました。

 

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ニコラスさんは、授賞式翌日、朝からNHKのインタビューを受け、午後の撮影から我々インターン4名も同行し、楽しい時間を過ごすことができました。

 

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ニコラスさんは、今年23歳のペルーの首都、リマ出身。リマにあるUiversidad Peruana de Ciencias Aplicadas (UPC)大学でコミュニケーションとジャーナリズム専攻する4年生。

今回受賞した写真の「El OJO DEL CONSUMO(消費者の目)」を通して、海洋汚染の深刻さを指摘するとともに、これからの私たちの消費パターンの見直しを提言しました。

 

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当日は、NHKの特別番組の撮影で、代々木公園から原宿竹下通りを通り抜け、渋谷にいたるルートを歩きました。レンズを通して、彼の視点から見る日本におけるSDGsを考える時間となりました。

ニコラスさんは、とてもフレンドリーで、前日に伝えたインターンの名前全てちゃんと覚えてくれました。興味ある分野や何を勉強しているのかということについても、気さくに話してくれました。また、ペルー出身であることに誇りを持つ彼は、自国のことに詳しく、ペルーの歴史や、建築、教育、食文化など幅広く、興味深い話をしてくれました。

 

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彼は渋谷での取材中、何度も立ち止まり、誰にも気づかないようなクモの巣や街灯の上のカラスなど撮っていました。普段見過ごしてしまうような些細なことも、彼といると見えてきて、その一つひとつがとても新鮮に感じられました。  

 

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また、彼は自転車に乗っている人にとても興味を持っていました。その理由を尋ねると、「自転車は環境にやさしい、僕はペルーで自転車を広めるための活動もしている」と、日本で自転車が普及していることをとても関心していました。日本は自転車の使用率が高く、それが環境保護に繋がっているということに、彼のお陰で気づかされました。

撮影の途中、渇いた喉を潤すため、ペットボトルの飲み物を買って彼に渡しました。しかし、彼は「環境のために、ペットボトルの飲み物は飲まないようにしているんだ」と言い、その代わりに持っている大きな水筒から水を飲みました。生活の細かいところまで根付いている彼の環境保護の精神に感銘を受けました。

 

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天気が徐々に悪くなり雨が降り始めると、彼は何度も、「I feel like I am in the wonder land(まるで今ワンダーランドに来ているようだ)」と、私たちに「日本に来たんだ」という感動を伝えました。私たちにとっては、渋谷も、雨も、見慣れた景色でしたが、彼の言葉で日常が非日常になった瞬間でした。

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最後に、ニコラスさんは「私たち個人ができることは小さなことかもしれない。しかし、自分は環境保護に関していい見本でありたい。それによって周りの人の意識を変え、世界をより良い場所にできると信じているからね」と熱く語りました。この二日間を通して私たちインターンは、彼の環境に対する信念を感じ取り、持続可能な開発目標(SDGs)で掲げる地球規模の問題を「自分ごと」としてより身近に感じることができました。