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デジタル化映像で見る、日本と国連のあゆみ ~Think Globally, Act Locally~ @神戸国際会議場

国連広報センター インターンの堀内三弥と北畠さおりです。

 

2016年は日本の国連加盟60周年です。日本が60年間国連と共に歩んできた歴史が、わかりやすい形で皆さんの手に届くようになりました。このたび、日本と国連の関わりを記録した貴重な映像がデジタル化され、動画サイトで閲覧できるようになったのです。(こちらからアクセスできます:Japan UN Archives )日本が国際社会の一員として世界の平和と安全に貢献していく軌跡をたどることができる、大変興味深いものになっています。

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           1965年の佐藤栄作首相の国連本部訪問(Japan UN Archives)

このデジタル化映像のお披露目として、シリーズイベント「デジタル化映像から見る、日本と国連のあゆみ ~Think Globally, Act Locally~」第一弾が、8月17日に神戸国際会議場で開催されました。当イベントは第15回関西模擬国連大会の前に行われ、国際社会での活躍を目指す大学生の皆さんの熱気に圧倒されました。

 「社会に出たとき、『これをやりたい』という思いがあったら、どんな困難があってもその思いを貫いて下さい」根本かおる国連広報センター所長は基調講演で、若者たちのことを社会を変えるパワーをもったchange maker と称し、これからの時代を担っていく会場の学生たちを激励しました。周囲の目や環境に左右されて、自分が本当にやってみたいことを断念してしまうことはよくあるかもしれませんが、そんなときに思い出すような力強いメッセージでした。

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              根本かおる国連広報センター所長の基調講演

 その後のパネルディスカッションでは、根本所長がモデレーターを務め、首相官邸国際広報室の齊藤啓輔氏、国連人道問題調整事務所神戸事務所所長(OCHA)の渡部正樹氏、神戸定住外国人支援センター(KFC)理事長の金宜吉氏、日本模擬国連関西大会運営事務局事務総長の辻郷孔凡(よしつね)氏、そして当センターからはインターンの北畠さおりがパネリストとして登壇し、それぞれの観点から意見を述べました。活動する分野は違っても、「国際社会を生きる」という点では同じであり、直面した課題について考え、小さなことから行動に移すということはまさに’’Think Globally, Act Locally’’そのものだと思いました。

 私たち若い世代も、ややもすると国際問題などに対する知識を得ることだけに集中してしまい、実際に行動に起こすことにまでは至っていないのかもしれません。また、対外的な国際化にも軸足を置きつつ、外国人定住者問題など日本国内のグローカルな問題に目を向け、一人ひとりに何が出来るかを考えることが重要なのだと気付く機会となりました。

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              パネルディスカッションに聞き入る学生達

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左から) 渡部正樹OCHA神戸事務所所長、北畠さおり国連広報センター・インターン、金宜吉 神戸定住外国人支援センター理事長、辻郷孔凡 日本模擬国連関西大会運営事務局事務総長、齊藤啓輔 首相官邸国際広報室担当官

質疑応答では、国際社会で活躍することを目指している学生から質問がありました。「自分一人が行動を起こしても何も変わらないのではないか」という問いに、渡部氏の「変えられないことなどない、一人ひとりの小さな行動が未来を変える」という力強いメッセージに、改めて身が引き締まる思いでした。デジタル映像から日本と国連の先人達のつながりを知り、今後どのように若い世代がその思いを受け継ぎながら、国際貢献につなげていくかを考えさせられるイベントでした。 

「デジタル化映像から見る、日本と国連のあゆみ ~Think Globally, Act Locally~」の続編イベントは、仙台 (9月7日)、別府(9月15日)、東京(9月18日)に行われます。