国連広報センター ブログ

国連のさまざまな活動を紹介します。 

6月5日は「世界環境デー」

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所長の根本です。明日6月5日の世界環境デーは、例年になく重みのある環境デーになります。今年は、持続可能な地球を将来世代に引き継ぐ上で、重要な節目の年だからです。世界環境デーに向けたSNSキャンペーンに参加している国連ピース・メッセンジャーレオナルド・ディカプリオさんは、「食糧の過剰消費は、私たちの健康にも、そして環境にも有害です。土地劣化、土壌肥沃度の低下、持続不可能な水の利用、水産資源の乱獲、海洋環境の劣化は、食糧供給の土台となる天然資源の能力を低下させています。『世界環境デー』はもうすぐです。過剰消費や食料の無駄と戦うために、あなたができる一つのことは何ですか?」と、私たちに問い掛けています。

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地球は今、曲がり角に立たされています。今年を最終年とする「ミレニアム開発目標」にかわるものとして、9月に国連本部で開かれるサミットで採択される「持続可能な開発目標」は、途上国の貧困削減にとどまらず、先進国の格差や、持続な生産と消費、環境など、私たちの暮らしにも関わるものになるはずです。まさに、ディカプリオさんが訴える、私たちのライフスタイルを見直すことが必要になってきます。

そして12月にはパリでの気候変動枠組み条約締約国会合(COP21)で、地球温暖化を2度未満に歯止めをかけられる内容で妥結しなければなりません。6月7日、8日にドイツで開かれるG7サミットでも、気候変動と地球温暖化が待ったなしの最重要課題として話し合われます。

 世界レベルでは非常に関心の高いこの地球温暖化の問題に、日本では残念ながらなかなか関心が広がらないと、日頃の広報活動の中で感じていますか、これは調査結果からも浮き彫りになっています。今年みずほ総研が発表した世界五大都市(東京、ニューヨーク、ロンドン、ムンバイ、上海)での地球温暖化に関する意識調査で、地球温暖化の影響に備える意識を持つ人の割合は、東京がダントツ最下位の30%、ムンバイが最多の81%だったのです。

台風の大型化など、温暖化が引き金と見られる異常気象に日本の私たちも日々さらされているはずですが、これは一体どういうことでしょうか?!

そんな中、一般市民の声を気候変動の国際交渉の場に反映していこうという取り組みが明後日6月6日に世界規模で開かれます。この気候変動とエネルギー」をテーマにした世界市民会議、日本での会議は、科学技術振興機構(JST)の主催、国連広報センターの協力により行われます。

世界市民会議 「気候変動とエネルギー」は、国連気候変動枠組み条約事務局(UNFCCC)などが企画するプロジェクトで、世界各国において同じ日に、同じ情報資料に基づいて議論・投票を行い、市民の意見を表明する世界的な取り組みです。今回は80 を超える国と地域で同時開催され、COP21 で交渉される論点について議論を行います。時間帯の関係から、日本での議論の結果が、世界に先駆けて最も早く公表されることになります。

私も当日会場にうかがいますが、どんな意見が出るか、とても楽しみです。こうした声の掘り起こしが、少しでも世の中の意識を高めることにもつながればと願っています。目指せ、脱最下位!