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国連広報センター ブログ

国連のさまざまな活動を紹介します。 

国連寄託図書館をご存知ですか?

はじめまして。国連広報センターで、ウェブ管理や、安保理決議など公式文書の邦訳作成のコーディネートを担当している職員の千葉と申します。

毎月、国連資料や調査の仕方をご案内する各種ガイダンスなども行っていますので、このブログをご覧の皆様のなかには、いずれかのガイダンスにご参加いただいたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

また、私が担うもうひとつ重要な役割が、国連寄託図書館の皆さんのコーディネートです。

今月、国連寄託図書館の研修会議が開かれたこともあり、今回は、そんな私のほうから、この図書館と研修の内容について、簡単にご紹介いたします。

ご存知の通り、国連は、今、たくさんのさまざまなパートナーと協力しながら、地球規模の問題に対応していこうとしています。専門機関や地域機構といった政府間機関ばかりではなく、NGO、企業、そして、最近では、ハリウッド映画界などとのパートナーシップが構築されています。

実は、そうしたなかで、国連創設当初からずっと長い間、パートナーであり続けているのが図書館です。

 

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(九州国連寄託図書館)

 

現在、国連広報局の下に置かれたハマーショルド図書館が、世界の約140か国の350を超える図書館を「国連寄託図書館」に認定しています。それら図書館は国連の文書や刊行物を国連から寄託され、地域に広く開放したり、国連アウトリーチ活動に協力・支援したりしています。

日本でも現在、大学附属図書館や公共図書館など、14の図書館が認定を受けています。指定年順に並べてみると以下のようになります。

国立国会図書館(国連創設当初)、京都国連寄託図書館(1956) 、北海道大学付属図書館(1962)、広島市立中央図書館(1965)、東京大学総合図書館(1965)、東北大学付属図書館(1965)、福岡市総合図書館(1966)、神戸大学国連寄託図書館(1968)、西南学院大学国際機関資料室(1968)、日本大学国際関係学部国際機関資料室(1979)、琉球大学付属図書館(1986)、中央大学図書館(1994)、金沢市図書館(1996)、国際教養大学図書館(2013)。

 

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 (国際教養大学図書館)

 

 ご覧いただけるように、国連創設から間もないうちに国会図書館が最初に認定されてから、最近では、秋田の国際教養大学まで、国内各地の図書館が指定を受けてきました。国連広報センターは1958年の設置当初から、これまでの長きにわたり、これら図書館を大切なパートナーとして、活動を続けてきたのです。

当然のごとく、図書館の館員研修の重要性は早くから認識され、広報センターは、1960年代初頭から、毎年、館員のための研修会議を行ってきました。

今年もまた、この年次研修を12月12日(木)と13日(金)に実施しました。会場は、国連広報センターが事務所を構える国連大学本部ビルです。

それでは、この会議の内容について、ざっとご紹介したいと思います。

 

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(研修会議会場、国連大学本部ビル5階)

まず研修の前半は、この一年間、それぞれの図書館が企画した活動について、報告を受けるとともに、2014年度の活動について考えました。

 

 この一年間の活動報告においては、各館それぞれに工夫をされて、イベントやセミナー、パネル展示などの活動を行ったり、広報センターで作成した資料を置いて配布にご協力いただいたりしている様子が伺えて、心強いパートナーの存在をあらためて強く感じました。

 

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 (さまざまな国連ポスターの展示)

国連広報センターからは、当日病気でお休みをいただいた職員1人を除いて、全員(6人)が参加して、日頃の図書館の皆さんの活動に感謝を申し上げるとともに、それぞれの職域から、国連広報センターの取組みのご案内をしました。地方で活動する図書館のみなさんとは、普段、電話やEメールなどでやりとりすることはあっても、直接にお会いすることはなかなか難しいので、一年に一度、こうして、顔と顔をあわせて、お話しをすることができる研修会議はたいへん貴重な場となっています。

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国連デーを記念するセミナー)

かつては、国連の資料を収集、収蔵して、来館する利用者に閲覧してもらうという役割を担っていた国連寄託図書館ですが、今は、「コレクションからコネクション」という合言葉のもとに、日本各地におけるアウトリーチ活動の拠点としての役割を果たすことが期待されています。寄託図書館としての役割の変容が求められるなかで、毎年行われる研修会議では、具体的な活動の展開のあり方を模索する図書館の館員の皆さんに、国連の優先課題、国連広報センターの具体的な取組みを直接にお伝えし、今後の活動を考える参考にしていただいているのです。

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 (スタンドアップキャンペーン参加)


今年の研修では、まず9月にあらたに広報センター所長に就任した根本から、自己紹介を兼ねて、とくに難民という分野において、自らが国連に関わってきた経験に触れながら、国連とその活動に関する講演をしました。

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 (所長:根本かおる)

それに続いて、妹尾広報官をはじめとする各職員から、それぞれの担当する仕事に関連して、今後一年間にわたる活動に参考になるヒントなどをご案内しました。

 

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研修の後半は、国連資料に関する集中研修。日々、それぞれの図書館で、レファレンス・サービス業務に携わる皆さんに国連の取り組みとそれに関連する資料をご案内しました。今年のテーマは、MDGの達成期限が迫っていることから、「国連と開発」です。

まずは、私、千葉から、国連の主要機関のなかで開発問題を主に扱う国連総会や経済社会理事会とその情報資料の基礎知識のご案内をいたしました。

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(研修会場で)

そうした基礎的なご案内をさしあげたうえで、講師をお引き受けいただいた亜細亜大学の秋月弘子教授から、開発に対する国連の取組みを考えるうえで節目となる重要な報告書などをご紹介いただきながら、開発という広大で複雑なテーマについて、わかりやすく整理してご説明いただきました。

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(秋月弘子・亜細亜大学教授)

また、研修会議の共催者である国連大学ライブラリーからは、松木麻弥子室長に国連大学が出版した開発に関する研究報告などのご案内をいただきました。

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国連大学ライブラリーの松木麻弥子室長)

二日間の研修中、国連寄託図書館のひとつでもある国会図書館国連大学のライブラリーやブックショップの視察見学ツアーも組んだことから、参加された館員のみなさんには、多少行程のきつい研修となったかもしれませんが、少しでも多くのことを学ぼうと丹念にメモをとっておられる館員のみなさんの姿が印象的でした。

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研修の終わりに、集合写真をとりました。皆さんの笑顔で幕を閉じた研修でした。

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来年の研修会議で、また館員の皆さんにお会いし、すばらしい活動報告をお伺いすることが今から楽しみです。

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 (中央大学・多摩キャンパス中央図書館)

このブログで国連寄託図書館に興味が沸いたら、また、皆様のお住まいの近くの図書館が国連寄託図書館に認定されていることに気づかれたら、ぜひ一度、足をお運びになってみてください。皆様と世界をつなげる新しい何かがきっと見つかるはずです。国連寄託図書館のホームページはこちら。→ 

日本にある国連寄託図書館 | 国連広報センター

 

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