国連広報センター ブログ

国連のさまざまな活動を紹介します。 

TICAD7リレーエッセー “国連・アフリカ・日本をつなぐ情熱” (11)

 第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が2019年8月28-30日、横浜市で開催されます。日本では6年ぶりとなるTICADに向けて、国連広報センターはアフリカを任地に、あるいはアフリカと深く結びついた活動に日々携わっている日本人国連職員らに呼びかけ、リレーエッセーをお届けしていきます。

 

取り上げる国も活動の分野も様々で、シリーズがアフリカの多様性、そして幅広い国連の活動を知るきっかけになることを願っています。第11回は、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)ベンティウ事務所長を務める平原弘子さんです。

 

第11回 国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS) 

平原弘子さん


平和への思い ー ベンティウ・PKOの現場から

  

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文民保護サイトの監視塔でガーナの国連警察部隊と。国連警察は国連軍とともに24時間体制でサイトのセキュリティを担っている(中央が筆者)

米国ミシガン大学にて環境政策の学士号、桜美林大学大学院にて国際関係学の修士号を取得。外務省主催のアソシエート・エキスパート試験に合格後、JPOとして国連計画バーゼル条約ジュネーブ)やユニセフ本部の水・衛生関係の部署に勤務。その後リベリアダルフールキプロスPKOミッションを経て2012年12月に国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)トリット事務所長に。異動により2016年2月よりベンティウ事務所長を務める。

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TICAD7リレーエッセー “国連・アフリカ・日本をつなぐ情熱” (10)

第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が2019年8月28-30日、横浜市で開催されます。日本では6年ぶりとなるTICADに向けて、国連広報センターはアフリカを任地に、あるいはアフリカと深く結びついた活動に日々携わっている日本人国連職員らに呼びかけ、リレーエッセーをお届けしていきます。

 

取り上げる国も活動の分野も様々で、シリーズがアフリカの多様性、そして幅広い国連の活動を知るきっかけになることを願っています。第10回は、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)で学術研究官を務める齊藤修さんです。

 

第10回 国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) 

齊藤修さん


~アフリカにおける持続可能な都市づくりに向けた課題解決 ―ガーナ、マラウィ、南アフリカでの取組みー

 

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北部ガーナの農村集落にて。左端が筆者(本人提供)

早稲田大学卒業後、米国タフツ大学にて環境政策修士号を取得。環境コンサルティング会社勤務を経て、東京農工大学にて博士学位(農学)を取得。大阪大学早稲田大学での研究教育実務を経て、2011年から国連大学にてアカデミック・プログラム・オフィサーとしてサステイナビリティ学に関する研究教育に従事。現在は、国連大学サステイナビリティ研究所のアカデミック・ダイレクターとして数多くのアフリカからの留学生(修士・博士課程)の研究指導しつつ、アフリカでの複数の研究教育プロジェクトに従事。 

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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ (5)

連載第5回(最終回) プラスチックごみとのたたかい

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Photo: IOM/Etsuko Inoue

根本かおる国連広報センター所長は、毎年国連と日本との協働が展開する現場のオペレーションを訪問し、日本の皆さんに報告しています。第7回アフリカ開発会議 が今年8月に横浜で開催されるのを前に、3月10日から20日までの日程でケニアにおける国連の活動を「SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ」を主眼に視察してきました。

  • 文責は筆者個人。本ブログの内容は、国連あるいは国連広報センターを代表するものではありません。
  • 写真は特別の記載がない限り、国連広報センターの写真です。

 

第4回国連環境総会でプラスチックの船が注目を集める

 

今回のケニア訪問は、2年に1度の世界最高レベルの環境会議「国連環境総会」と期せずして重なり、世界中から関係者が4回目となる国連環境総会出席でナイロビに集結した熱気に直接触れることができました。 

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TICAD7リレーエッセー “国連・アフリカ・日本をつなぐ情熱” (9)

第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が2019年8月28-30日、横浜市で開催されます。日本では6年ぶりとなるTICADに向けて、国連広報センターはアフリカを任地に、あるいはアフリカと深く結びついた活動に日々携わっている日本人国連職員らに呼びかけ、リレーエッセーをお届けしていきます。

 

取り上げる国も活動の分野も様々で、シリーズがアフリカの多様性、そして幅広い国連の活動を知るきっかけになることを願っています。第9回は、国連児童基金UNICEFニジェール事務所で教育チーフを務める渋谷朋子さんです。 

 

第9回 国連児童基金UNICEF

渋谷朋子さん


ニジェールで希望の光をともす日本・JICAとUNICEFの教育協力~

 

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東京都出身。ボストン大学ジャーナリズム学学士、オックスフォード大学比較教育学修士ケープタウン大学社会開発学博士。日本で英字新聞記者を務めた後、青年海外協力隊員としてガーナの村の学校へ。以来20年間アフリカの教育開発に携わる。UNICEFには2005年に教育担当官としてブルンジ事務所に赴任して以来、モザンビークギニアビサウブルキナファソ各事務所を経て現職に至る

 

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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ (4)

連載第4回 青い海、白い砂浜、そしてテロとのたたかい(下)

→連載第4回 青い海、白い砂浜、そしてテロとのたたかい(上)はこちら

→連載第4回 青い海、白い砂浜、そしてテロとのたたかい(中)はこちら

 

IOMチームには、ケニア第2の都市・モンバサに職を求めて移り住んだ人々が多く住むジョムヴ地区にも案内してもらいましたが、トタン屋根の家々が無秩序に立てられ、まるで迷路のような路地が続きます。麻薬の常習が深刻とも聞き、ケニア政府としてはこの地域を暴力的過激主義のリスクを受けかねない地域と見ています。 

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このコミュニティーには水道などのインフラは整っておらず、人々は大きな水の貯蔵タンクを備えた「水屋」から水を買って暮らしています。水屋は、生活用水には地下水をポンプでくみ上げた水(塩分を含んでいるため、飲み水には使えません)を、そして飲み水には給水車が地域に運んできた水を、それぞれタンクに貯蔵して、小売りするわけです。視察した時にも、給水ポイントには人々が群がっていました。 

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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ (4)

連載第4回 青い海、白い砂浜、そしてテロとのたたかい(中)

→連載第4回 青い海、白い砂浜、そしてテロとのたたかい(上)はこちら

 

「青い海、白い砂浜」の裏側で - しのび寄る暴力的過激主義のかげ

 

この「青い海、白い砂浜」の美しいイメージとは裏腹に、インド洋沿岸部はケニアにとっての暴力的過激主義を未然に防ぐための最前線です。モンバサを中心とする沿岸部では、地理的・宗教的なつながりもあり、ソマリアを拠点とするイスラム武装過激派のアル・シャバーブからの勧誘を受けて若者が暴力的過激主義に関わってしまうなどの危険性があるのです。また、地域に広がる麻薬の常習や非行グループの横行なども、こうした勧誘の素地になると言います。 

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モンバサ近郊の街角で(本文と直接の関係はありません) Photo: IOM/Yoko Fujimura
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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ(4)

連載第4回 青い海、白い砂浜、そしてテロとのたたかい (上)

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Photo: IOM/Etsuko Inoue

根本かおる国連広報センター所長は、毎年国連と日本との協働が展開する現場のオペレーションを訪問し、日本の皆さんに報告しています。第7回アフリカ開発会議 が今年8月に横浜で開催されるのを前に、3月10日から20日までの日程でケニアにおける国連の活動を「SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ」を主眼に視察してきました。

  • 文責は筆者個人。本ブログの内容は、国連あるいは国連広報センターを代表するものではありません。
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ブルー・エコノミーにこそアフリカの潜在力が

 

これまでケニアの内陸部での視察についてリポートしてきましたが、今回は沿岸部に移動します。ケニアの首都ナイロビは標高1800メートルの内陸部の高地にありますが、第2の都市モンバサは国際港湾都市で、インド洋に面する東アフリカ全体にとっての玄関口です。幅が広くて水深の深い入江にある、天然の良港です。

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モンバサ港から東アフリカの内陸国に広がる北部回廊 地図提供:JICA
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