国連広報センター ブログ

国連のさまざまな活動を紹介します。 

TICAD7リレーエッセー “国連・アフリカ・日本をつなぐ情熱” (8)

第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が2019年8月28-30日、横浜市で開催されます。日本では6年ぶりとなるTICADに向けて、国連広報センターはアフリカを任地に、あるいはアフリカと深く結びついた活動に日々携わっている日本人国連職員らに呼びかけ、リレーエッセーをお届けしていきます。

 

取り上げる国も活動の分野も様々で、シリーズがアフリカの多様性、そして幅広い国連の活動を知るきっかけになることを願っています。第8回は、国連訓練調査研究所(UNITAR)広島事務所に勤務するマルタ・カリさんです。

 

第8回 国連訓練調査研究所(UNITAR) 

マルタ・カリ(Marta Cali)さん


若者のエンパワーメント ―サヘル諸国での汚職と戦い―

 

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広島でのワークショップにて南スーダンからの研修生と(右端が筆者)©UNITAR

プログラム・リーダーとして、UNITAR広島事務所「サヘル諸国のための汚職防止プログラム」に従事。国連政治局(DPA)、国連児童基金UNICEF)、国連開発業務調整事務所(UN-DOCO)等、複数の国連機関で約15年間にわたって、発展途上国、危機に瀕している国、紛争後国に焦点を当てた業務経験を有する。

 

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身近なことから気候変動に取り組む

気候変動に対して、私たちに何ができるのか。考えるきっかけをくれた4月5日のFacebookライブ「スポーツで気候行動に取り組もう!」について国連広報センターのインターン、田代がお伝えします。

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全員でガッツポーズをし、気候行動に取り組む強い意志を表わす
Facebookライブ登壇者のみなさん ©UNIC

世界中に広がる気候行動の輪

気候変動による影響は、地球のあちこちで起きています。

日本も例外ではありません。夏の酷暑や突然の豪雨など、その変化を身近に感じる機会が多くなり、人々の生活を脅かしています。

このような地球規模の問題に対し、新しい切り口で行動を起こそうという動きが世界中で広まっています。

その切り口はなんとスポーツ。

気候変動がスポーツに与える影響と、逆にスポーツイベントが環境に与える影響、そしてスポーツに対する人々の関心の高さに着目し、スポーツと気候変動の関係性を再認識して皆で協力していこうという考えです。

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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ(3)

連載第3回 トゥルカナで見た、新世代型の国連のチーム力(下)

→連載第3回 トゥルカナで見た、新世代型の国連のチーム力(上)はこちら

 

合同で活動することの効果

 

前回、国連諸機関が一丸となった「Delivering as One」という基本姿勢について見てきました。日常の活動のレベルでは、チームとして一緒に関係者を訪問して意見交換する中で、それぞれの知見が補完されます。例えば、国連WFPが私を案内してくれた女性グループは穀物の製粉を事業化し、最近では栄養補強を行う機材を導入して栄養強化して製粉することができるようになり、国連WFPに納入するまでに育っています。 

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製粉に栄養強化をほどこす行程をプラスして、付加価値をつけている。UN Womenの担当官が見入っていた

このグループの成長ぶりには驚かされました。国連WFPとの契約を見せてもらうと、その取引額は数十万円規模万円で、現地では非常に大きな額です。さらに、この女性グループは、製粉担当ならびに門番として男性を雇い入れるまでになっています。同行していたUN Womenの職員がこのグループに感銘を受け、ワークショップなどでスピーカーを務めてほしいと女性グルーブに連携を持ちかけていました。 

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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ(3)

連載第3回 トゥルカナで見た、新世代型の国連のチーム力(上)

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Photo: IOM/Etsuko Inoue

根本かおる国連広報センター所長は、毎年国連と日本との協働が展開する現場のオペレーションを訪問し、日本の皆さんに報告しています。第7回アフリカ開発会議 が今年8月に横浜で開催されるのを前に、3月10日から20日までの日程でケニアにおける国連の活動を「SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ」を主眼に視察してきました。

  • 文責は筆者個人。本ブログの内容は、国連あるいは国連広報センターを代表するものではありません。
  • 写真は特別の記載がない限り、国連広報センターの写真です。

 

干ばつでケニア 国内総生産の3パーセント近くを喪失、しわ寄せは脆弱層に

気候変動は放牧や農業など自然と向き合って生計を立てている人々を直撃します。3月にモザンビークなど南部アフリカに壊滅的な被害をもたらしたサイクロン・イダイの影響で、湿った空気が東アフリカから遠のいてしまい、通常3月から5月の雨期の始まりが遅れ、降っても降雨量は少量にとどまっています。

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FEWS NETより 水ストレスが広い地域(黄色い部分)に広がる。左は2019年3-5月、右は2019年6-9月の予測
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TICAD7リレーエッセー “国連・アフリカ・日本をつなぐ情熱” (7)

第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が2019年8月28-30日、横浜市で開催されます。日本では6年ぶりとなるTICADに向けて、国連広報センターはアフリカを任地に、あるいはアフリカと深く結びついた活動に日々携わっている日本人国連職員らに呼びかけ、リレーエッセーをお届けしていきます。

 

取り上げる国も活動の分野も様々で、シリーズがアフリカの多様性、そして幅広い国連の活動を知るきっかけになることを願っています。第7回は、国連世界食糧計画(国連WFP)シエラレオネ事務所副代表の津村康博さんです。

 

第7回 国連世界食糧計画(国連WFP) 

津村康博さん


アフリカでの私の10年: 人道支援から持続的な平和・開発へ

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干ばつにより水、牧草地、耕作地が被害を受けたモーリニタニアで

東京大学卒、上智大学大学院修了。民間企業・団体を経て、1998年より国連世界食糧計画に勤務。ローマ本部で政策調整や給食事業、日本事務所で対政府連携を担当したほか、コソボケニア中央アフリカ共和国コンゴ民主共和国セネガルモーリタニアシエラレオネで食料支援の実施に関わる。

 

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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ (2)

連載第2回 「難民・地域住民 統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(下)

→連載第2回 「難民・地域住民統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(上)はこちら

→連載第2回 「難民・地域住民統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(中)はこちら


新居住区の随所に見える「日本」の姿

 

驚かされたのは、カロベィエイ居住区の随所に「日本」の姿があることです。

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UNHCRカクマ事務所のドナー国を示す看板には日の丸も
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ケニアで考える:SDGs推進の国連のチーム力、そして日本とのパートナーシップ (2)

連載第2回 「難民・地域住民 統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(中)

→連載第2回 「難民・地域住民統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(上)はこちら

→連載第2回 「難民・地域住民統合型の居住区」という新しいモデルを、チーム力で推進(下)はこちら

新しい支援モデル実施を国連のチーム力が後押し

トゥルカナ県からの土地の提供を受けて、ヨーロッパ連合から提供された資金をベースにカロベィエイ居住区が開設され、小さな規模でスタートしたのは2016年。拡張するにあたり、難民支援について調整役を担う国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、居住区の計画作成に都市計画の専門的な知見を持つ国連ハビタット(UN Habitat; 本部ナイロビ)を招き入れました。開発中心の国連機関である国連ハビタットも、2008年から積極的にアフガニスタンイラク、シリア、ソマリアなど紛争の影響下にある国々で人道支援と開発のギャップを埋めようとする支援活動に取り組んできました。今回の参画はこの大きな流れをくむものです。

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カロベィエイでの国連ハビタットの活動を日本政府が支援 写真提供:国連ハビタット

キャンプに壁やフェンスはつきものですが、国連ハビタットが計画に携わってできた居住区の周囲そして住まいの周りには壁はなく、開放型です。「通常の難民キャンプに比べると圧迫感がなく、ゆったりしている」というのが、居住区に足を踏み入れての最初の印象です。

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